Boxing Times

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この階級で、自分が一番強いという事を証明したい
2014.12.25 update

内山高志が日本ボクシング界のエースと言って異論は無いだろう。そのエースが大晦日に9度目の防衛戦を迎える。
防衛に成功すれば、具志堅用高・長谷川穂積に次いで、日本のジム所属選手としては、世界戦連続防衛で勇利アルバチャコフと並ぶ3位になる。

「ハッハッ」と内山が吠えながらミットに必倒のパンチを打ち込むと、受ける佐々木トレーナーの顔に苦痛の表情がにじむ。
内山のジムワークは、あきれる程激しく、濃密な時間だ。
ボクシングのトレーニングを一度でもした事がある者であれば、3分間の長さを身をもって感じるだろう。25ラウンドはゆうに超えるその時間、一度たりとも集中力は途切れない。

内山に挑む同級8位のイスラエル・ペレス(アルゼンチン)は、2000年シドニーオリンピックに出場、プロ入り後はここ10年以上負け知らず。長いリーチを生かして中間距離で伸びのあるパンチを放つオーソドックスなボクサー。内山も「アマチュア時代の実績は向こうの方が上だし、技術もあるだろう。」と語り、油断はない。
戦力的には内山がいつものように左リードから組み立てるクールな試合運びを見せれば、KO防衛の期待も膨らむ相手である。

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── 練習の中で意識して来た事、高めて来た事は?

「特にはないんですけど、右ストレートが去年よりもだいぶ強く打てるようになってきたので楽しみです。
勝つ事が一番ですし、KO宣言はしませんが、チャンスがあればもちろん倒しにいきたいです。」

── ペレスの印象は?

「打たれ強そうでガードもしっかりしていそうなイメージです。攻撃力はそこまで感じないですね。
手数が出る選手なんで、手数でまず負けない事と、オリンピックにも出てる選手で技術もあると思うんで、ジャブの差し合いで勝っていきたいです。」

── ペレスのアマチュア時代の経歴をみて

「ペレスがシドニー五輪に出た時、僕は20歳で弱かったですから、その頃の僕からしたらエリートだなって思います。でも、これはプロですし、あまりアマの実績の事は気にしていません。
やはりオリンピックに出ているという事は技術もしっかりしているだろうと頭において練習しています。」

佐々木修平トレーナーに聞きます

── この一年の内山選手の進化は?

「一番に言えるのは、右がすごく強く打てるようになったと言う事ですね。
去年に比べたら手応えが全然違います。」

── ペレスについて

「ガードがしっかりしていて、身体が頑丈で、左の使い方も器用なんで、警戒するのは左ですね。」

── どう戦いますか?

「内山さんの距離ならかみ合うと思うんで、左を大事にしながら、右につなげていけば、間違いなく勝つ。KOも期待出来ます。」

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── あらためて内山さんに聞きます。30・31と8つの世界戦がありますが、その中でどんな存在感をみせてくれますか。

「世界戦が8試合ありますから、しょぼい試合をしたら見向きもされないんじゃないかなっていうプレッシャーは感じてますけど、まあ、面白い試合をしたいなと思います。」

── 今回のモチベーションは?

「練習するのが本当に楽しいし、きつい練習やってクタクタになるのが楽しいですし、そういった日々を過ごしながら試合が決まればいいなくらいに思っていたんで、特にどうやってモチベーションを上げようかというのはなかったですね。
大晦日に正式に決まった時も、相手に絶対勝ちたいという気持ちで練習に取り組んできたという事だけですね。」

── この先に目指すものは?

「この階級で、自分が一番強いという事を証明したいです。」

日本でも4団体のタイトルを承認した今、2015年には内山のロマンをかけた戦いが、アメリカのリングで見られる事を期待してやまない。
大晦日にきっちりとV9を成功させる事が、内山の目指す場所に進む大切な一歩となる。

Text&Photos: Hiroaki Yamaguchi

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