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内山高志、三浦隆司、名チャンプが相次ぎ引退…!

30Jul2017

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28日、元WBC世界スーパーフェザー級王者・三浦隆司(帝拳)が自身のツイッターで引退を表明。翌29日には、前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者、内山高志(ワタナベ)が引退会見を行った。2010年代の日本ボクシング界を牽引してきたふたりの偉大な王者が相次いでリングを去ることになった。

29日に引退会見を行った内山高志。
「ケガが多くて、今まで以上の強さを出せないかもしれない。前みたいに追い込めない。中途半端な気持ちで試合をするのは絶対許せなかったので引退を決意した」と最後までストイックな内山らしい発言。

「試合をやるにも、そのうち肘を手術しなければいけない状況なので、また何カ月も治療と考えると、モチベーションが保てなくなった」と、度重なるケガの影響は大きかった。

内山自身、たびたび口にしていた海外進出は果たせなかったが、「僕自身やりたかったが、ケガが多かったし、タイミングが合わなかった。後悔はない」

「高校でボクシング始めた時、世界チャンピオンなんて頭になかったし、アマチュアでオリンピックを目指して、プロ入りも頭になかった。25歳でプロに転向して、11回も王座防衛できた。自分が思っていた以上のことを達成できた」と、ボクシング人生をあらためて語った。

歴戦で打たれたダメージではなく、ハードパンチャーゆえの度重なるケガが原因というのが、なんとも惜しいが、それも内山ならではか。

埼玉県出身の内山は拓殖大、社会人でアマ4冠。05年7月、25歳で6回戦プロデビュー。8戦目でOPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王座を戴冠(V5)。10年1月、ホルヘ・リナレス(ベネズエラ/帝拳)に初回KO勝ちで王座を奪ったフアン・カルロス・サルガド(メキシコ)に12回TKO勝ちでWBA世界王座を獲得。

初防衛戦は12位アンヘル・グラナドス(ベネズエラ)に6回TKO。以後、V2が5位ロイ・ムクリス(インドネシア)に5回TKO。V3が4位三浦隆司(当時横浜光)に8回終了TKO。V4戦は暫定王者ホルヘ・ソリス(メキシコ)との王座統一戦に11回KO。V5戦で6位マイケル・ファレナス(フィリピン)と3回負傷ドロー。V6戦は暫定王者のブライアン・バスケス(コスタリカ)に8回TKOで再度王座統一。V7戦は10位のハイデル・パーラ(ベネズエラ)に5回KO。V8戦は4位の金子大樹(横浜光)に3-0の判定勝ち。V9戦で9位のイスラエル・ペレス(アルゼンチン)に9回終了TKO。日本人初のスーパー王者昇格となった。

S__6258708V10戦では元ムエタイ世界王者で7位のジョムトーン・チュワタナ(タイ)を2回KO。V11戦は6位オリバー・フローレス(ニカラグア)を3回TKO。6年半にわたって11度防衛してきたが、16年4月のV12戦の暫定王者ジェスレル・コラレス(パナマ)との王座統一戦に2回KO負けで王座陥落。同年12月のダイレクトリマッチも1-2の判定負けで雪辱を果たせなかった。

プロ戦績は27戦24勝20KO2敗1分。世界王座11連続防衛は日本歴代3位。うち9試合がKO勝ち。内山の強さに見合った世界の強豪との対戦が見られなかったのは心残りだが、リング外でも王者然とした風格を漂わせた、日本ボクシング史上に輝く本当に強い王者だった。

三浦のツイッターでの引退声明は下記の通り。
「色々考えましたが引退する事にしました。後悔ありません。小さい頃からの夢を叶えることが出来たし想像もしてなかったアメリカのリングに立てて最高のボクシング人生でした。ありがとうございました。」

秋田県出身の三浦は金足農業高校時代に国体優勝などアマチュアで活躍し、03年7月に6回戦プロデビュー。09年1月、3度目の挑戦で日本スーパーフェザー級王座を獲得。4度防衛後、11年1月、WBA世界王者・内山高志に挑戦、3回にダウンを奪うも8回終了TKO負け。デビュー以来の横浜光から、帝拳へと移籍。

13年4月、同僚の粟生隆寛から王座を奪ったWBC王者ガマリエル・ディアス(メキシコ)を4度倒して9回TKO勝ち。2度目の挑戦で世界王座を戴冠した。

TAKASHI MIURAV1戦は敵地メキシコで1位のセルヒオ・トンプソンに判定勝ち。V2戦は、2位ダンテ・ハルドン(メキシコ)に9回TKO勝ち。V3戦は1位エドガル・プエルタ(メキシコ)に6回TKO勝ち。V4戦は元IBF世界フェザー級王者で7位のビリー・ディブ(オーストラリア)に3回TKO勝ち。V5戦がラスベガスでミゲール・コット(プエルトリコ)VSサウル・アルバレス(メキシコ)のビッグマッチのセミ。1位フランシスコ・バルガス(メキシコ)とダウン応酬も9回TKO負け。王座陥落したが、日米で年間最高試合に認定された。

今年1月、挑戦者決定戦で2位のミゲル・ローマン(メキシコ)に12回KO勝ちし、7月にアメリカでWBC王者のミゲール・ベルチェット(メキシコ)に挑むも12回判定負け。王座復帰はならなかった。海外での評価も高く、再起が期待されたが、ベルチェット戦が自身初の完敗という三浦の結論は引退だった。

プロ戦績は37戦31勝24KO4敗2分。世界王座防衛記録は4度。テクニック全盛の現代ボクシング界において、殺気立ったリング上の姿と、倒し倒されのスリリングなボクシングで、記録以上に記憶に残るチャンプだった。

一時代を築いた三浦隆司、内山高志が相次いでグローブを吊るしたが、今年は既に5人もの世界王者が日本に誕生している。その中から、次代の名王者が出てくることを期待したい。

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2011年1月31日 内山高志vs三浦隆司(WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ)


Photo: Hiroaki Yamaguchi

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