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拳四朗7回TKO、WBSS準々決勝スーパーライト級はキリル

08Oct2018

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10月7日、満員の横浜アリーナで行われた「FUJI BOXING」トリプル世界タイトルマッチ。セミファイナルで行われたWBC世界ライトフライ級王者・拳四朗(BMB)は元IBF王者ミラン・メリンド(フィリピン)に7回TKO勝ち。WBSS準々決勝・WBA世界スーパーライト級王者・キリル・レリク(ベラルーシ)は元IBF王者・エドゥアルド・トロヤノフスキー(ロシア)に3-0の判定勝ちを収めている。

拳四朗は元王者メリンドを完封、7回TKOでV4達成!

防衛を重ねるごとに力強さを増してきた拳四朗。元世界王者メリンドを相手に、更なる進化を見せた。

前日計量で1回目の軽量で500グラムオーバー、2度目でパスと減量に苦しんだメリンドに対して、広背筋がさらに大きくなり、パワーアップに成功した拳四朗。

初回、パンチ力のあるメリンドを警戒し、慎重に様子を見ながら、サークリングに前後にと、軽快なステップを踏み、リードを突く拳四朗。メリンドは早速アタックを試みるが、冷静に対応。

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2回、メリンドが素早いステップインからの右フック、ワンツーで迫ると、拳四朗は命綱の左リードジャブを増やして応戦する。ジャブの手数を優先し、左ガードはL字気味で低いが、前後の動きで距離を上手く使い、徐々に距離を支配。ミドルレンジで自在にジャブを突き、試合を優位に進めていく。

3回から王者は上下へのジャブに加えて、ワンツーを度々披露。メリンドのステップインのタイミングを読んで右ショートで迎撃。4回終盤にはロープに追い込んでコンビネーションを叩き込んだ。

4回終了時の途中採点は、3者ともに39-37で拳四朗。

以降も王者の横綱相撲は変わらず。リードジャブを軸に、ストレートを上に下にと、挑戦者を追い込んでいく。6回、メリンドがパンチをまとめて反撃を試みると、拳四朗はコンビネーションで倍返し。右ストレートの連打、左右ボディで挑戦者を削っていく。右を食らい続けたメリンドは左瞼の古傷をカットし流血。

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7回、ギアを上げた王者は右ストレートから、ワンツー、ボディと追い込むと、更に連打で動きが鈍った挑戦者にパンチをまとめていく。流血が酷いメリンドは、最初のドクターチェックで試合をストップされてしまった。

KOタイムは7回2分47秒(7回途中時点で59-55×3)元世界王者をスピードと距離感で突き放し、力強さも見せての圧勝だった。

3連続KO勝ちで4度目の防衛に成功した拳四朗は14戦全勝8KO。初のKO負けで王座復帰に失敗したメリンドは41戦37勝13KO4敗。

試合後の勝利者インタビューでは「タフでプレッシャーが強く怖いところもあった。自分のジャブを信じて貫き通したのが良かった」と、冷静に試合を分析。

「具志堅さんを抜くくらいの大物になりたい」「WBSSに呼ばれたらぜひ参加したい!」と、更なる野望を語った。

同階級の対抗王者は、WBAスーパー王者エッキー・ブドラー(南アフリカ)に、WBO王者アンヘル・アコスタ(プエルトリコ)。IBF王座は現在空位だ。

更に、WBC同級挑戦者決定戦の指令が1位ジョナサン・タコニン(フィリピン)と2位京口紘人(ワタナベ)に出されており、交渉がまとまれば、勝者は拳四朗に挑むことになる。元統一王者の田口良一(ワタナベ)も現役続行を宣言し、ライトフライ級戦線は更に面白くなりそうだ。

王者レリクが元王者トロヤノフスキーに判定勝ちでWBSS準決勝進出!

WBSSスーパーライト級の準々決勝、日本では滅多にお目にかかれないヨーロピアン対決のWBA世界同級タイトルマッチは、王者レリクが小差の3-0判定勝ちで準決勝進出を決めた。

回転力で勝る王者レリクがプレッシャーをかけ、一発の破壊力がある元王者トロヤノフスキーが迎え撃つ展開。

初回、レリクは積極的にプレッシャーをかけて前進。左を伸ばした際に態勢を崩した挑戦者に右ストレートを打ち込みよろめかせ、後半には連打から右ストレートをヒット。続く2回に、レリクは右ストレート、右ボディをヒットさせ、リズムを掴みにかかる。

3回に入ると打撃戦は過熱。レリクが左ダブル、左右ボディ、右オーバーハンドと多彩な攻撃を見せると、トロヤノフスキーはレリクの飛び込み様をアッパーで迎撃し。

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4回、レリクは大ぶりの右フックをヒットさせ、度々ラッシュを仕掛けるが、挑戦者を捕えきれない。トロヤノフスキーは下がりながらも、時折左をカウンターで返し、5回にもレリクが右オーバーハンドから左フックと見せ場を作る。

KO決着が期待される中、中盤以降はKOを意識したかボクシングが雑になったレリクに対して、トロヤノフスキーがシャープな左ジャブをコツコツと当て、出入りの瞬間や打ち終わりにショートのカウンターを返して盛り返す。

9回はレリクが右オーバーハンドで挑戦者をロープに追い込むも、タフネスぶりを誇る38歳を仕留めきれず。終盤は互いに失速し手数が減るが、最終回レリクはステップインからの回転力、トロヤノフスキーはワンツー、右ストレートを打ち込み、それぞれアピールして試合終了のゴング。

判定結果は3者ともに115-113と、終始アグレッシブに追い回した王者レリクが判定勝利で防衛に成功、WBSS準決勝へと駒を進めた。

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初防衛に成功したレリクは25戦23勝19KO2敗。トロヤノフスキーは1年10カ月ぶりの王座復帰ならず。29戦27勝24KO2敗。

スーパーライト級は、平仲明信(沖縄)以来、26年間も日本人世界王者が生まれていない激戦区。今試合を見る限り、アグレッションやフィジカルの強さといった、日本人ボクサーにはない強みをもった強豪がひしめくが、以前ほどの実力差はない。

トップランク社と契約した元日本王者の岡田博喜(角海老宝石)を筆頭に、OPBF王者リッキー内藤(E&Jカシアス)、WBCインターナショナル王者ハリケーン風太(カシミ)、井上兄弟の従兄で11戦全勝10KOの井上浩樹(大橋)らが育ってきている。近い将来、彼らの中から世界王者が生まれる可能性もありそうだ。

Photo : NAOKI FUKUDA

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