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田口の王座統一戦、木村VS五十嵐、京口初防衛戦、超豪華なトリプル世界タイトルマッチ!
2017.12.28 update

日本ボクシング史に残る、数々のドラマがあった2017年の最後を飾るのは、超豪華なトリプル世界タイトルマッチ(東京・大田区総合体育館)。WBA世界ライトフライ級王者・田口良一(ワタナベ)とIBF王者ミラン・メリンド(フィリピン)の王座統一戦をメインイベントに、敵地でゾウ・シミン(中国)を倒したWBO世界フライ級王者・木村翔(青木)VS元世界王者・五十嵐俊幸(帝拳)、IBF世界ミニマム級王者・京口紘人(ワタナベ)の初防衛戦。

■WBA・IBF世界ライトフライ級王座統一戦12回戦

WBA世界ライトフライ級チャンピオン
田口良一(ワタナベ)
VS
IBF世界ライトフライ級チャンピオン
ミラン・メリンド(フィリピン)

日本ボクシング史上2度目、世界王者同士の王座統一戦は、31戦目のWBA王者田口と、40戦目のIBF王者メリンドという、経験豊富な実力者同士。

WBA王者の田口は06年7月プロデビュー、翌07年の全日本新人王。11年10月、元WBC世界王者の木村悠(帝拳)にTKO勝ちで最強後楽園優勝。13年4月、王座決定戦で知念勇樹(琉球)に判定勝ちで日本王者。V1戦で2階級制覇王者、井上尚弥(大橋)に判定負け。14年12月、世界初挑戦でWBA王者アルベルト・ロセル(ペルー)から2度のダウンを奪い、世界王座戴冠。

V1戦は14位クワンタイ・シスモーゼン(タイ)に8回TKO勝ち、V2戦は7位ルイス・デ・ラ・ロサ(コロンビア)に9回終了TKO勝ち。V3戦は元WBA世界ミニマム級暫定王者の7位ファン・ランダエタ(ベネズエラ)に11回終了TKO勝ち。V4戦は元WBA世界ミニマム級王者の1位宮崎亮(井岡)に判定勝ち。V5戦は3位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)に1-1(116-112、112-116、114-114)の薄氷ドロー防衛。V6戦は1位のロベルト・バレラ(コロンビア)に9回TKO勝ち。30戦26勝 12KO2敗2分の31歳。

WBA王者のメリンドは自称アマ600戦の経験あり。05年9月、17歳でプロデビュー。07年のWBOアジアパシフィックミニマム級王座をはじめ、ユース王座、地域タイトルを次々と獲得。13年7月にWBA・WBO世界フライ級スーパー王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)に大差判定負け。15年9月、IBF世界ライトフライ級王者ハビエル・メンドサに6回負傷判定負け。昨年11月、IBF世界ライトフライ級暫定王座決定戦で、世界挑戦経験があるファーラン・サックリン・ジュニア(タイ)を下し、暫定王座を獲得。

今年5月、正規王者・八重樫東(大橋)から3度のダウンを奪う衝撃の初回TKO勝ち。9月には元WBA世界ミニマム級スーパー王者のエッキー・バドラー(南アフリカ)に2-1の判定勝ちで2度目の防衛に成功。39戦37勝13KO2敗の29歳。

時にダーティーワークを交えながら、畳みかけるコンビネーションが武器の知性派ボクサーファイター。顔に幾つも古傷があるように、打たれない訳ではない。が、12回フルラウンドを9度戦って判定負けはただ1度。スタミナや勝負強さは侮れない。ただ、両目付近が切れやすいのはウイークポイントでもある。

身長で9センチ、リーチで6センチ田口が上回るが、中間距離はメリンドも得意とする距離。瞬間的スピードにカウンターもあり、そう容易くいきそうにない。前戦のように、接近戦のボディで削るのか、距離を取るのか、田口の出方にも注目したい。

長身と顔に似合わない、旺盛な手数の好戦派田口が若干優位と思われるが、現&元世界王者を6人も倒してきたメリンドの粘り強さも侮れない。かなり際どい王座統一戦となりそうだ。

■WBO世界フライ級タイトルマッチ12回戦

WBO世界フライ級チャンピオン
木村翔(青木)
VS
WBO世界同級1位・IBF世界スーパーフライ級3位
五十嵐俊幸(帝拳)

王者木村は13年4月、23歳のプロデビュー戦はサウスポーに初回KO負け。14年の新人王戦は東日本準決勝ドローで劣勢敗退。その後はコツコツと白星を重ね、昨年11月、日本フライ級12位の坂本真宏(六島)とのWBOアジア太平洋フライ級王座決定戦に2-0の判定勝ちで王座を獲得。

今年7月、中国・上海で五輪2大会連続金メダリストのWBO王者・ゾウ・シミン(中国)に11回TKO勝ちの大金星。今回が初防衛戦。18戦15勝8KO1敗2分の29歳。

挑戦者の五十嵐はアマで高校2冠、全日本選手権連覇など活躍し、04年アテネ五輪にも出場したのち、06年8月にプロ転向。08年8月、8戦目で日本フライ級暫定王者を獲得。12月、正規王者・清水智信(金子)との王座統一戦に判定負け。11年2月、2度目の日本同級王座戴冠(V1)。

挑戦者決定戦を経て、12年7月、WBC世界フライ級王者ソニーボーイ・ハロ(フィリピン)に判定勝ちで世界初戴冠。13年4月、2度目の防衛戦で八重樫東(大橋)に敗れて王座陥落。復帰後は外国人相手に68戦6勝2KO2分。うち4戦が五十嵐のカットが原因の負傷判定なのが気になるところ。25戦23勝12KO2敗3分の33歳。

木村のほぼ唯一の武器、インファイトで五輪金のゾウを追い詰めて倒したことは大きな自信となった筈。サウスポー対策として敢行した300ラウンドのスパーリングで、苦手意識をどこまで克服できたか。

スピードとテクニック、経験で大いに分がある五十嵐は、足を使ったアウトボクシングが軸。以前より攻撃的な姿勢を見せる反面、被弾シーンも増えており、木村にもつけ入る隙はありそうだ。

距離を詰めて接近戦に持ち込めば、馬力と決定力で勝る木村にチャンスがある。プロアマ通じて1度もダウンがない五十嵐を倒し切れるか。判定となれば、挑戦者有利。五十嵐のカットによる負傷判定だけは避けたいところ。

五十嵐の世界王座陥落後にデビューした木村が古豪を倒して防衛するか、五十嵐が4年半ぶりに世界王座に返り咲くか。見どころの多い試合となりそうだ。

■IBF世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦

IBF世界ミニマム級チャンピオン
京口紘人(ワタナベ)
VS
IBF世界同級3位
カルロス・ブイトラゴ(ニカラグア)

王者京口は、14年国体優勝、全日本選手権準優勝のアマエリート。16年4月、6回戦プロデビュー。今年2月、6戦目でOPBF東洋太平洋ミニマム級王座を獲得(V1)。7月の8戦目で、高山勝成(仲里)から王座を奪ったIBF王者ホセ・アルグメド(メキシコ)を圧倒。日本最短のプロデビュー1年3カ月での世界奪取となった。8戦全勝6KOの23歳。

挑戦者ブイトラゴは、故郷の英雄、ローマン・ゴンサレスのチームに所属している、ロマゴンの弟分。

08年プロデビュー。翌09年12月、13戦目でWBO世界ユースミニマム級王座を獲得。12年2月、当時無敗のガブリエル・メンドサ(コロンビア/昨年5月にアルグメドに挑戦)を倒してWBA中米王座を獲得。13年7月、フリアン・イエドラス(メキシコ/15年5月に田中恒星とのWBO王座決定戦出場)に負傷判定勝ちでWBOラテンアメリカ王座を獲得。13年11月、敵地でWBO世界ミニマム級王者メルリト・サビーリョ(フィリピン)に挑むも1-1のドロー。

14年10月、またも敵地のWBA世界ミニマム級暫定王座決定戦でノックアウト・CPフレッシュマート(タイ)に3者113-115の判定負け。昨年2月のノックアウトとの再戦も0-3の判定負け。以後は2連勝中。早くからチャンスは貰っているが、敵地で3度世界挑戦に失敗、今回も敵地で4度目の世界挑戦となる。33戦30勝17KO2敗1分の26歳。

総合力はそれなりに高いが、現時点では世界レベルの武器は見当たらない。京口なら倒せない相手ではないだろう。

内山イズムを受け継いだKO勝利率75%の“マッドボーイ”と、ロマゴンの秘蔵っ子KO勝利率50%の“チョコロンシート”。大物王者の後継者対決は、現王者が有利か。

アンダーカードには、世界再挑戦を目指す、WBA世界バンタム級11位・IBFスーパーバンタム級12位の和氣慎吾(FLARE山上)が登場。日本王座、東洋王座戦で連敗中のアマエリート、IBF世界ミニマム級11位の谷口将隆(ワタナベ)の再起戦も行われる。

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2017年12月31日(日)大田区総合体育館
WBA・IBF世界ライトフライ級王座統一戦 12R
WBA王者 田口良一(ワタナベ) VS IBF王者ミラン・メリンド(フィリピン)
WBO世界フライ級タイトルマッチ 12R
王者 木村翔(青木) VS 同級1位 五十嵐俊幸(帝拳)
IBF世界ミニマム級タイトルマッチ 12R
王者 京口紘人(ワタナベ)VS 同級3位 カルロス・ブイトラゴ(ニカラグア)
問い合わせ/ワタナベボクシングジム
放送:TBS系列でゴールデンタイム全国中継 18:00~

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