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竹中がまさかの陥落、麻生は激闘を制し初防衛成功!

09Jun2017

6月9日(木)後楽園ホールで行われた「ダイヤモンドグローブ」のメインイベント、OPBFフェザー級タイトルマッチは,王者,竹中良(三迫)が同級14位,ノ・サミュング(韓国)を迎え、4度目の防衛戦を行った。IBF世界フェザー級6位、WBC世界フェザー級8位にもランクする竹中であったが、まさかの結末を迎えた。

頭を低くして突進するファイタースタイルのサミュングに対し、竹中はスキルフルに対応するも、サミュングの強振に被弾する場面も多く,4回途中採点を40-36,40-37,38-38の2-0で通過。

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愚直な前進と手数で挽回を計りたいサミュングであったが、8回にはバッティングで1点減点。徐々に竹中の有効打が勝り8回終了時は78-73,78-74,77-74と竹中リード。

しかし、サミュングの手数に下がる場面も多くなり、ホールに不穏な空気が漂い始める。迎えた10回、竹中の呼吸の荒さを察知したサミュングは一気のスパート。サミュングの右で竹中がまさかのダウン。必死に立ち上がった竹中であったが、再びサミュングの右をもらい2度目のダウン。カウント途中でセコンドからタオルが投入され,まさかの10R1分26秒KO負けを喫した。

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逆転KOで新王者となったサミュングは、神妙な面持ちで「無名の僕にチャンスを与えてくれたプロモーターにまず感謝したい。竹中はもちろんのこと、日本の皆様、そして多くの皆様に感謝したい。」と頭を深く下げた。

新王者となったノ・サミュングは通算戦績を13戦10勝(3KO)3敗。世界戦を目前にして敗れた竹中は、21戦16勝(9KO)4敗1分となった。

セミファイナルは希に見る激闘となった。日本スーパーライト級王者、麻生興一(三迫)が、かつての同門、今野祐介(角海老)を迎え初防衛戦を行った。

麻生が角海老宝石ジム所属時代、麻生は既に日本ランカーであり、今野は駆け出しの4回戦ボーイであった。「雲の上の人だった麻生さんに挑戦できるところまで僕は来た」。今野は乾坤一擲の覚悟で勝負に臨んだ。

王者麻生はガードを固め、コンパクトにボディ、フックと今野を削りにかかるが、今野も下がらず応酬。麻生の土俵ながら左ボディを中心とした有効打で今野が48-47,48-47,47-48の2-1で前半をリード。

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エンジンを加速した麻生だったが、今野は更に加速。麻生が4連打を決めれば今野は5連打。体格に勝る今野が徐々に麻生を突き放しにかかる。麻生の足下がおぼつかなくなる場面が幾度も見られ、今野の初戴冠が見えかかった8回。振りの大きくなった今野の右に、このチャンスを待っていたかのように麻生の右が深くヒット。大きく腰を落とした今野に麻生が一気の連打で襲いかかるも、今野も意地の応酬。ダウンを拒むどころか、逆に左ボディ、右ショートを打ち込み、麻生の腰を落とさせる。

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心折れぬ拳闘家同士の拳の交換に両者の応援団もヒートアップ。後楽園ホール全体が唸るように振動する。どちらかの心が一瞬僅かでも折れれば勝敗が決まる状況の中、キャリアに勝る麻生は狙っていたかのように今野の右を交わし、再び右を打ち込む。自コーナーに後退した今野の動きがついに止まり、棒立ちになったところ、レフェリー杉山が割って入りストップ。10ラウンド2分18秒。麻生が歓喜の初防衛を達成し、リング上を駆け回った。

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すぐさま我に返った麻生はかつての所属ジムである角海老陣営に叩頭。「おまえ本当に強くなったなあ。」と今野の肩を抱いた。

試合終了の会見では「穴チャンピオンが生き残りました。」と自虐。しかし、3度目の正直で日本王者となった挫折の王者でもある麻生。「たった一度の諦めが夢を崩す。僕は諦めない」。麻生のトランクスに刻まれた文字が、そのまま同門の後輩、今野に向けられたメッセージでもあったように思う。敗れてリングを降りる今野祐介に送られた多くの拍手がそれを証明していた。

逆転勝利の王者麻生は、成績を30戦22勝(15KO)7敗1分とし、敗れた今野は通算15戦11勝(5KO)4敗となった。

Text: H.Hinomoto
Photo : NAOKI FUKUDA

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