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10.22トリプル世界タイトル戦!村田諒太世界奪取なるか!?
2017.10.19 update

10月22日は、世間的には衆議院総選挙だが、ボクシングファンにとってはボクシングの日。両国国技館で今年2度目のトリプル世界タイトルマッチが行われる。メインイベントは、前回1-2のまさかの判定負けで世界タイトルを逃した、2012年ロンドン五輪ミドル級金メダリスト、村田諒太(帝拳)が、WBA世界ミドル級レギュラー王者アッサン・エンダム(フランス)とのダイレクトリマッチ。WBC世界フライ級チャンピオンの比嘉大吾(白井・具志堅スポーツ)、WBC世界ライトフライ級チャンピオンの拳四朗(BMB)は、それぞれ初防衛戦を行う。

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因縁の村田VSエンダムⅡ!村田は雪辱果たせるか?

■WBA世界ミドル級タイトルマッチ12回戦

WBA世界ミドル級暫定チャンピオン
アッサン・エンダム(フランス)
VS
WBA世界同級1位・WBO3位・IBF3位
村田諒太(帝拳)

5月の初戦で4回にダウンを奪い、優位に進めていたように見えた村田だったが、判定結果はまさかの2-1(116-111、115-112、110-117)でエンダムの判定勝ちだった。この判定が議論を呼び、エンダムを支持した2人のジャッジは6ヵ月間の資格停止処分、直接再戦となった。

WBA世界ミドル級レギュラー王者のアッサン・エンダム(旧表記ハッサン・ヌダム・ヌジカム)はカメルーン代表として04年アテネ五輪ミドル級ベスト8。同年12月プロデビュー。

10年10月、WBAミドル級暫定王座決定戦に勝利して初戴冠(V1)。12年5月にはWBO同級暫定王座決定戦に勝利(後に正規王者に昇格)。V1戦でピーター・クイリン(アメリカ)に6度倒され、判定負けで王座陥落。15年6月、デビッド・レミュー(カナダ)とのIBF世界同級王座決定戦でも4度ダウンを喫して判定負け。

16年リオ五輪にライトヘビー級で1回戦敗退も、同年 12月、WBA同級暫定王者・アルフォンソ・ブランコ(ベネズエラ)に初回KO勝ちで2度目のWBA暫定王座を戴冠。今年5月、村田に判定勝ちで正規王者に昇格している。38戦36勝21KO2敗の33歳。

2012年ロンドン五輪ミドル級金メダリストの村田は13年にプロ転向、8月にOPBF東洋太平洋ミドル級王者&日本スーパーウェルター級王者・柴田明雄(ワタナベ)との無冠戦に2回KOでプロデビュー。以後12連勝でプロでは無冠のまま、13戦目で世界タイトルに挑むも、エンダムに無念の判定負け。プロキャリアの少なさから慎重な戦術をとったことが、結果的に敗因となった。13戦12勝9KO1敗の31歳。

5月の初戦で、互いのボクシングの特徴は概ね発揮されていた。スピードとテクニックで上回る王者が遠い距離からリードを突き、ファイターの村田がガードを固めて、プレスかけ、右を狙う展開。ダウンしても、異議はあるが総ポイントで上回り、判定で勝ち残ったのはエンダムだった。

再戦に向けて、スタミナ強化を図るべく、110ラウンド超のスパーリングを敢行した村田。ダウンを喫した右ストレート対策を積んだエンダムと、両者ともに対策を進めている。

村田はガードを固めて、攻防分離型スタイルを徹底するしかない。プレスをかけて押し込んで、足を封じたインファイトでパンチを叩き込むのみ。前回は有効に使えなったボディでスタミナを削り、勝機を逃さずKOしたいところ。

エンダムは、初戦では披露できなかった鋭いステップインからのストレートや右クロスなど、タイミングよくヒットすればダウンを奪えるシャープなパンチは有している。互いに倒しにいくというニュアンスの発言をしており、今回は明確な決着を迎えられる期待はある。

一方で、ジャッジの援護が期待できないため、前回よりは手数を出してくるだろうが、手打ちで球数を稼ぎ、より足を使い、打ち逃げの展開も予想される。

近年の世界タイトル戦では、判定決着からの第2戦はKO決着が多いが、初戦の勝者の連勝が多い。ウォードvsコバレフ戦然り、山中VSモレノ戦然り、ロマゴンvsシーサケット然り…。

ただ、今回は初戦のようなパナマ本部からの息がかかったジャッジは、さすがに紛れ込ませられないだろう。日本人初の金メダリストの世界チャンピオンは誕生するか。

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フライ級王者比嘉大吾V1戦、連続KO記録を延ばせるか?

■WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦

WBC世界フライ級チャンピオン
比嘉大吾(白井・具志堅スポーツ)
VS
WBC世界同級5位
トマ・マソン(フランス)

チャンピオンの比嘉は、14年のプロデビューから13戦全勝13KOのパーフェクトレコードを継続中。15年7月に敵地タイでWBCユース王座獲得(V2)、16年7月に世界ランカーのアーデン・ディアレ(フィリピン)にKO勝ちでOPBF王座獲得(V1)。

今年5月に前王者フアン・エルナンデス(メキシコ)から6度のダウンを奪い、6回TKO勝ちで世界タイトルを獲った、軽量級離れしたハードパンチャーの22歳。

挑戦者のマソンは09年デビュー、12年12月にフランス同級王座を獲得(V3)。15年9月と、今年5月と、EBU欧州同級王座を決定戦で2度獲得している。現在9連勝中で世界初挑戦となった。21戦17勝5KO3敗1分の27歳。

マソンは身長約170センチの長身で、リーチも同程度以上あるアウトボクサー。ガードが固く、コンビネーションも巧みな技巧派ボクサー。リーチが長く、パンチも多彩。相手のストレートをスウェーで外して左ジャブを当てる器用さもある。相手次第では世界王者になってもおかしくはない実力者だが、フライ級離れした比嘉のパワーは果たして抑え込めるのか。

王者が距離をつぶして、ボディを叩ける展開に持ち込めば、KO防衛は濃厚。比嘉の不安材料は減量くらいか。ディフェンシブな挑戦者を相手に倒し切る強さを期待したい。

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ライトフライ級王者拳四朗、元王者ゲバラを相手にV1戦!

■WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦

WBC世界ライトフライ級チャンピオン
拳四朗(BMB)
VS
WBC世界同級1位
ペドロ・ゲバラ(メキシコ)

チャンピオンの拳四朗は、元日本ミドル級王者、元OPBF東洋太平洋ライトヘビー級王者である父&ジム会長、寺地永氏との親子鷹。中学3年でボクシングを始め、国体優勝の実績を残し、14年6回戦プロデビュー。15年10月、5戦目でWBCライトフライ級世界ユース王座を獲得。

同年12月、堀川謙一(当時SFマキ)に判定勝ちで日本王座を獲得(V3のち返上)。昨年8月にはOPBF東洋太平洋同級王座も獲得(V1)。今年5月、王者ガニガン・ロペス(メキシコ)を114-114、115-113が2者と、2-0の僅差判定で破り、10戦目で世界タイトルを獲得した。10戦10勝5KO無敗の25歳。

ゲバラは3代前の同級世界王者。08年3月プロデビュー。10年12月にWBC世界同級シルバー王座(V1)、11年10月にNABF北米同級王座(防衛2)を獲得。12年8月にIBF同級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)に挑戦したが、1-2で判定負け。

2度目のシルバー王座獲得(V1)など5連勝で、14年12月のWBC王座決定戦で八重樫東(大橋)に7回KO勝ちで世界王座戴冠。15年11月のV3戦で木村悠(帝拳)に判定負けで陥落、以後4連勝でランク1位となり、2年ぶりの王座復帰のチャンスを得た。33戦30勝17KO2敗1分の28歳。

同じ右のボクサーファイター同士ながら、王者は軽快なフットワークと命綱の左ジャブからのコンビネーションで試合を支配する、タイプ的には試合巧者。元王者は旺盛な手数と、八重樫を倒した左のボディブローなど、パンチ力が武器。

両者とも比較的穴がなく、ボクシングの完成度は高いが、ゲバラはボディを叩かれて後半失速して、木村に王座を獲られたように、ディフェンス面に若干の不安もある。

拳四朗の左ジャブが活路を見出すか、馬力ある元王者が意地を見せるか。1戦ごとに着実に進化を見せる現王者の拳四朗がやや優位で、終盤までもつれ込みそうだ。

Photo : NAOKI FUKUDA
BANAN


10月22日(日)両国国技館/16時半前座開始
◆WBA世界ミドル級タイトルマッチ
◆WBC世界フライ級タイトルマッチ
◆WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ
放送/全国フジテレビ系列 で19:00~21:30 
問い合わせ/帝拳プロモーション

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