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9.9井上尚弥のアメリカ初戦!ロマゴン×シーサケット2のセミに登場!
2017.09.07 update

9月9日、アメリカ・カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで行われるスーパーフライ級トップクラスのボクサーが一堂に会する興行「SUPERFLY(スーパーフライ)」。注目は世界2階級制覇王者で、WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(大橋)のアメリカデビュー戦。相手はバンタム級が主戦場の7位アントニオ・ニエベス(アメリカ)。

メインはWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ。王者・シーサケット・ソールンビサイ(タイ)に挑戦者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)が挑む、3月の初戦と立場が入れ替わったダイレクトリマッチ。その勝者への挑戦者決定戦が、同級2位・カルロス・クアドラス(メキシコ)と3位・ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)という、元王者同士の実力派対決も行われる。

モンスター井上尚弥、V6戦で遂に全米デビュー!

■WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦

WBO世界スーパーフライ級チャンピオン
井上尚弥(大橋)
VS
WBO世界同級1位
アントニオ・ニエベス(アメリカ)

井上は高校でアマ7冠を達成し12年10月プロデビュー。13年8月、現WBAライトフライ級王者、田口良一(ワタナベ)から日本王座を奪取。5戦目でOPBF王座獲得。14年4月の6戦目でアドリアン・エルナンデス(メキシコ)に6回TKO勝ちでWBC世界ライトフライ級王座を獲得(V1のち返上)。

14年12月、2階級上げたスーパーフライ級で、通算27度防衛した名王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)に2回KO勝ち。当時世界最速のデビュー8戦目での2階級制覇を達成した。

3戦連続1位の指名挑戦者を退け、昨年12月のV4戦では元WBA王者の河野公平(ワタナベ)を6回TKO。5月のV5戦は2位リカルド・ロドリゲス(アメリカ)にTKO勝ち。13戦13勝11KO無敗の24歳。

挑戦者同級7位のニエベスもアマ出身、11年11月プロデビュー、20戦17勝9KO1敗2分の30歳。06年にWBCミニマム級王者イーグル京和(角海老宝石)、07年WBCライトフライ級王者エドガル・ソーサ(メキシコ)と、2度の世界挑戦経験がある古豪ロレンソ・トレホ(メキシコ)に15年11月、初回KO勝ち。

昨年8月WBO傘下のNABO北米バンタム級王座を獲得。今年3月のV2戦で同級2位・ニコライ・ポタポフ(ロシア)に1-2(96-94×2、96-94)の僅差判定負け。1階級下げて初の世界挑戦となる。

ニエベスは身長163センチながら、これまでバンタム級(118ポンド以下)以上のリミットしか試合経験はない。うち15試合はスーパーバンタム級リミット(122ポンド)か、それ以上の契約体重。スーパーフライ級での試合経験はゼロ。

タイトル戦の相手として相応しいかは別にして、アメリカを舞台にスタートして活躍できるか、階級アップも見据えたリトマス試験紙としては絶好の相手といえる。

井上は渡米前の3日時点でリミットまであと2キロ未満と、プロでは初の国外試合を控えて、前倒しで調整中。ナルバエス戦級のインパクトある圧倒的な勝ち方で、ロマゴンに続く軽量級の世界的スターの仲間入りとなるか。

ロマゴン×シーサケット2、立場が入れ替わり、半年ぶりのダイレクトリマッチ!

■WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦

WBC世界スーパーフライ級チャンピオン
シーサケット・ソールンビサイ(タイ)
VS
WBC世界同級1位
ローマン・ゴンサレス(ニカラグア/帝拳)

今年ほど、タイトル戦の判定結果を巡って論争が起こった年はそうないだろう。その中でも、大きな話題となったのが、3月に行われたロマゴン×シーサケット第1戦。パワーで倒せず、逆にシーサケットのバッティングで流血したロマゴンの姿は、ジャッジの心証を相当悪くしたようだ。

現王者シーサケットは09年3月のプロデビュー戦で八重樫東(大橋)に黒星。キャリア初期に3度来日し3敗。その後は連勝街道で、13年5月、当時WBCスーパーフライ級王者の佐藤洋太(協栄)に8回TKO勝ちで世界初戴冠。

V1戦で向井寛史(六島)に9回TKO勝ち、V2戦でカルロス・クアドラス(メキシコ/帝拳)に8回負傷判定負け。この試合で陥落するまで26連勝を記録していた。以後WBC傘下の同級ABC王座、WBC同級シルバー王座を獲得など14連勝でロマゴンに挑み、王者有利の予想を覆し、壮絶な打撃戦を2-0(114-112×2、113-113)の僅差で制し、王座復帰を果たした。47戦42勝38KO4敗1分の30歳。

雪辱に燃えるのが、ニカラグア人初の世界4階級制覇王者で、前WBC王者のローマン・ゴンサレス(ニカラグア/帝拳)。

アマチュアを経て05年7月にプロデビュー。06年10月、ニカラグアライトフライ級王座(V1)、WBA傘下の中米タイトル、フェデセントロ同級王座を(V2)獲得。07年5月にはWBAフェデラテンミニマム級王座を獲得。その後も連勝を続け、21戦目でWBA世界ミニマム級王者新井田豊(横浜光)に1位として挑み、4回TKO勝ちで世界初戴冠。元同級王者の高山勝成(真正)らを退け、V3のち返上。

10年10月、WBA世界ライトフライ級暫定王座決定戦に1回KO勝ちで2階級制覇(のち正規王者に昇格)。元WBO世界同級王者ラモン・ガルシア(メキシコ)、後のWBA世界フライ級王者&WBO世界同級王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)らを下しV5のち返上。

14年9月、WBC世界フライ級王者八重樫東(大橋)との激闘に9回TKO勝ちで3階級制覇。元WBC世界ライトフライ級王者のエドガル・ソーサ(メキシコ)、元世界2階級制覇王者のブライアン・ビロリア(アメリカ)らを退けてV4。

16年9月、WBC世界スーパーフライ級王者カルロス・クアドラス(メキシコ)に3-0(116-112、115-113、117-111)の判定勝ちで4階級制覇を達成した。今年3月、47戦目でシーサケットに初黒星を喫し、王座を失った。WBCの指令により再戦の機会を得て、王座返り咲きを期す。

旺盛な手数のタフなファイターであるシーサケットの戦術に大きな違いはないだろう。一方、かつてはハードパンチャーだったロマゴン、スーパーフライ級では並の強打者である以上、バッティング対策もあり、技巧派ボクサーファイターに転向することが考えられる。

スピード差を突いて、出入りのボクシングでポイントを取るアウトボクシングに徹すれば、スリルはないが、リベンジを果たすことはできそうだが…。

クアドラスVSエストラーダ、再浮上を狙う元世界王者同士の挑戦者決定戦!

■WBC世界スーパーフライ級挑戦者決定戦

WBC世界スーパーフライ級2位
カルロス・クアドラス(メキシコ/帝拳)
VS
WBC世界同級3位
ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)

「スーパーフライ」3大マッチのもう一戦は、元同級王者でWBCスーパーフライ級2位のカルロス・クアドラス(メキシコ/帝拳)と、元WBA世界フライ級スーパー王者&元WBO同級王者で、3位ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)による、シーサケットとロマゴンの勝者への挑戦者決定戦。

クアドラスはアマ160戦140勝、世界選手権出場などの実績を残し、08年5月、19歳でプロデビュー。WBCインターナショナルスーパーフライ級ユース王座、WBCアメリカ大陸王座獲得とステップアップし。12年9月にWBCシルバー王座を獲得(V2)。14年5月、シーサケットに8回負傷判定勝ちでWBC世界王座を獲得。元WBA世界フライ級王者ルイス・コンセプシオン(パナマ)らを退け防衛を重ねていたが、16年9月、V7戦で、スーパーフライ級初戦のロマゴンに3-0(113-115、112-116、111-117)の判定負けして初黒星。判定結果には賛否あったが、再戦かなわず。井上のV2戦で判定負けしたダビド・カルモナ(メキシコ)を3月に下して、38戦36勝27KO 1敗1分の29歳。

勝ち残れば、ロマゴン、シーサケット、どちらが相手でも再戦となる。本人の希望は、より注目度が高い、ロマゴン相手に雪辱を果たしたいか。

WBC同級3位のエストラーダは、08年8月プロデビュー、37戦35勝25KO2敗の27歳。10年10月、WBC傘下のムンドヒスパノスーパーフライ級タイトル獲得。12年6月、WBAライトフライ級王者ロマゴンに判定負け。13年4月、2戦連続の世界挑戦で、WBA&WBO世界フライ級スーパー王者ブライアン・ビロリアに117-111、116-111、113-115の2-1の判定勝ちで、世界タイトル奪取。現IBF世界ライトフライ級王者ミラン・メリンド(フィリピン)、元WBA・WBO世界ライトフライ級王者のジョバンニ・セグラ(メキシコ)、元WBA世界フライ級王者エルナン・マルケス(メキシコ)らを退け5度防衛のち返上。猛者が集まるスーパーフライ級にアップして3戦目でクアドラス戦との挑戦者決定戦のチャンスを得た。

堅実な攻防分離で回転力あるクアドラスに、攻撃偏重の激闘タイプのエストラーダという、元世界王者同士のメキシカン対決は、噛み合うこと必至。年間ベストマッチ級の好試合が期待できそうだ。

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